なぜ窓の防音効果・騒音対策には「内窓」が選ばれるのか

断熱効果や結露対策が目的ではなく、防音効果のために内窓を購入されるお客様が年々増えております。

その理由には時代背景も関係あるとは思いますが、「騒音対策には内窓が効果的」という事が周知されてきたのかなと感じております。騒音に悩まれているお客様は、内窓を取り付けると「驚くほど静かになった」と喜んで下さいます。そういったお客様がリピーターとなって、ジワリジワリと内窓の防音効果の高さが広まっていったのではと思っております。

今回は、なぜ騒音対策には『内窓』が効果的なのかを順を追って説明していきたいと思います。

窓の防音効果を高めることが騒音対策に非常に効果的

1.窓は非常に遮音性能が低い

騒音に限らず音には、空気を伝わって届く「空気伝播音」と、物の床や壁、天井等を伝わって届く「固体伝搬音」の二種類存在します。

騒音の原因が大型車の走行時の振動音などの「固体伝搬音」だとしたら、窓では対策することはできません。しかし、人の話し声や交通騒音である「空気伝播音」であれば窓の遮音性能を高めることで大幅に軽減することができます。

何故、窓の遮音性能を高めることが騒音対策に効果的なのか…それは、外の音は窓から侵入することが断然多いからです。仮に、壁を防音工事したとしても窓の遮音性能が低ければ、窓から音が侵入してきますのであまり効果的ではありません。騒音対策には、まずは窓の遮音性能を高めることが非常に重要です。

窓の遮音性能を高めるには

1.サッシを替える

昔のサッシに比べて今のサッシは非常に高性能で高気密です。

窓リフォームをすれば、今の窓よりも遮音性能が向上します。しかし、窓リフォームには大掛かりな工事が必要で費用も掛かります。また、窓リフォームをしたところで騒音問題を確実に解決できるわけではなく、最悪の場合「費用を掛けたのにも関わらず、騒音が全く軽減されない」といった事態になる可能性も考えられます。ですので、窓リフォームは『防音効果のみが目的の方』にはあまりオススメできません。

2.内窓を取り付ける

内窓を取り付ける方法が『窓の防音効果』を高める方法として非常に効果的です。

今あるサッシとの間にできる空気の層がクッションの役割をし、サッシの隙間から侵入した音を和らげます。また、内窓自体が高気密なので音の侵入を更に防ぐことができます。その防音性能は、『LIXIL インプラス』や『YKKAP プラマードU』などの一般的な内窓であれば室外騒音(80dB)図書館並みの静けさ(40dB)まで遮音することができます。

一般的な内窓でも十分すぎるほど防音効果がありますが、更に防音効果を高めたい方には『AGC まどまどplus』『大信工業 プラスト』がオススメです。どちらも非常に高性能な内窓なので値段が少しお高いですが、それに見合った防音効果を体感できるとと思います。
 

3.窓ガラスを防音ガラスに替える

「今ある窓ガラスを『防音ガラス』にすれば、遮音性能が上がって騒音被害ともおさらば!」…と思っていませんか?

もちろん、『防音ガラス』にすれば窓の遮音性能は向上します。しかし、ガラスだけを替えるだけでは騒音の侵入を完全に防ぐことは出来ません。なぜなら、窓から侵入する騒音の多くが『ガラス』ではなくサッシなどの隙間からも侵入するからです!ですので、窓の遮音性能を上げるためには、ガラスとサッシ両方の遮音性能を上げる必要があります。

しかし、防音ガラスには内窓と比べて勝っている点もあります。

まず、内窓と比べて開閉が楽です。内窓のデメリットとして、窓の開閉に二回も窓を開け閉めしなくてはならないということがあります。既存のガラスを防音ガラスに替えるのであれば開閉は一回で済みます。

また、住宅によっては内窓の取り付けが難しい場合があります。防音ガラスは、既存のガラスを交換するだけなのでそういった問題が起こりません。「内窓の取り付けが出来ない」「開閉が増えて手間になるのが嫌」「既存の窓から見た目を変えたくない」といった方には防音ガラスに交換するのがオススメです。

番外.ペアガラス(複層ガラス)に防音効果はあるのか

「ペアガラスには防音効果がある。」といった記事をよく見かけますが、ペアガラスの遮音性能は高くありません。

むしろ、単板ガラスからペアガラスに替えることで遮音性能が下がる場合があります。ペアガラスの単板ガラス同士が共鳴することで、低音域において遮音性能が低下する現象があり、低音域においては単板ガラスの方がペアガラスより遮音性能が高いといったことが起きます。

まとめ

内窓の取り付けは窓リフォームと比べて大掛かりな工事が必要なく、1時間程度あれば取り付けることが可能です。費用もお値打ちな上、DIYをするお客様なら更にお安く騒音対策をする事ができます。騒音で悩んでいる方は、まずは窓から対策してみては如何でしょうか。

内窓.comでは、お問い合せ頂いた方への騒音対策のアドバイスも行っております。お気軽にご相談下さい。